冷凍にストックしてあった鹿の肩肉かたまり1キロ。
気合を入れないとなかなか取り掛かれない固まり肉料理。
ロース、ネック、もも、バラ肉と食べ比べ今回は肩肉です。
水につけて半日解凍して取り出したところ
太い部分と細い部分でひと塊になっていました。

手早く調味料をすりこんで
オーブンまかせにするつもりだったけれど…
意を決して肉をばらしローストする部分、煮込む部分に切り分けます。
半年くらい前、確か冬の頃に買って保存していた肉です。
全く劣化していなくていつもながら驚きます。
鹿を射止める、血抜きをして解体、製品にするまでの作業が
どれだけ素晴らしいのだろうと感心します。
鹿肉は飼育されている鹿ではなくジビエです。
森の中で狩猟し獲得した天然の野生鳥獣の肉です。
鹿の食べ物は自然の中の葉っぱや木の実などの植物です。

うちの畑にも出没して
豆の新芽やとうもろこしなど食害にあうけれど。
鹿肉は脂身が少ない赤身の肉が特徴です。
バラ肉やロース肉にはそれなりに脂はありますが
割合さっぱりしていてくどくないです。
脂っぽくはないですがさすがにジビエ、
肉には滋味、コクがあります。
かみしめるほどに味わい深く、とても満足感があります。
|
鹿肉のトマトブラウンソースシチュー
鹿肉料理で一番無難なのはシチュー、煮込み料理です。
だしがしっかりと肉から出て野菜のうまみが溶け込んだシチューは
あっという間にひと鍋なくなります。
鹿肉を食べたことがない人にお出しすると牛肉と間違えます。
シチュー作りには硬いすね肉や今回の肩肉、ネックが適しています。
コツは長時間ゆっくりと煮込むこと。
今回は圧力なべで30分肉を煮て、野菜を加えて20分ほどことことと煮ています。
小麦粉をバターで炒めてブラウンソースを作り、
自家製トマトソース、にんにく、赤ワインを加えて煮ました。
いつもは月桂樹を入れるだけですが少量、マサラを入れてアレンジしました。
ほんの少しのマサラですが味が複雑になり鹿肉とマッチしています。
初秋にはちょっと早い鹿肉シチューでしたが堪能できました。
今回の不定形の肩肉ですが煮込み料理のほかに何に使えるのか
ちょっと考えてみました。
たたいてひき肉にすれば使い勝手が広がります。
ハンバーグやミートソース、和風の野菜煮込みにもよさそうです。
コクがある鹿肉ミンチはパテ作りにもよさそう。
レバーや豚ひき肉を使ってつくる代わりに鹿肉だけで作ってみたい。
鹿肉を薄く切ってジャーキーにするという手もあります。
鹿肉かたまりロースト
400gほどの肩のかたまり肉を
120度のオーブンでゆっくり加熱して作りました。
できたてを少し時間をおいてなじませてから食卓へ。
赤ワインにぴったりあいます。
肩肉なので硬くなってしまうのでは、と心配でしたが
柔らかく仕上がっていい感じです。
ロースト肉はシンプルでありながら重厚さがあってごちそう感があります。
骨付き肉でつくってみたいですね。
ソースは肉汁に水、しょうゆを加えて
仕上げにバルサミコを入れて作りました。
◇
何年もこちらのショップで購入させていただいていますが
鮮度抜群でしかも安いです。
ジビエの鹿肉が国産豚肉並みの価格は驚異的です。
冷凍庫にまとめてストックしておけばとても便利に使えます。
|
コメント