畑仕事の中で、一番面白いことは実験です。
同時に何種類か栽培方法を試してみて
その結果を楽しみに待ちます。
今回の実験は、さつまいもについてです。
さつまいもの丸ごと植え
さつまいも作り、一般的なのは
さつまいものツル苗を植えて栽培する方法です。
そのままさつまいもを土に植えて収穫するのが丸ごと植えです。
一昨年と去年、実際に試しました。
その結果わかったことは
1.丸ごと植えに向く品種とあまり向かない品種があるかもしれない。
シルクスイート、パープルスイートロード、紅はるかで試しました。
一番うまくできたのはパープルスイートロードです。
親さつまいもが肥大化することなく新しいさつまいもがたくさんできました。
シルクスイートと紅はるかは失敗する確率が半分くらいありました。
2.植えたさつまいもが巨大化して全く新芋を作らないこともあります。
なぜ巨大化するさつまいもと、しないさつまいもがあるのか、謎です。
3.地中20㎝ほどに深く埋めても5㎝ほどの深さに植えても収量に変化はなさそう。
深くさつまいもを植えるというやり方もネット情報でありました。
パープルスイートロードで比較したところ収量は同じくらいでした。
それなら、少し掘るほうが作業が楽ですね。
丸ごと植えがうまくいかない理由は
さつまいもが寒さにやられている
私が住んでいるところは札幌です。
スーパーで並んでいるさつまいもは本州産のものです。
北海道でもさつまいもは栽培できますが、
大規模に作っている農家さんは多くはないでしょう。
北海道産のさつまいもは道の駅くらいでしか手に入らない
貴重なものです。
店頭で売られている本州産のさつまいもですが、
さつまいもの保存温度が低すぎると芽がでないということを知りました。
自分でさつまいもを作って自宅で保存する場合は
新聞紙にくるんで発泡スチロールに入れるなどして
寒さ対策を行います。
ですから低温管理のため芽がでないということはありません。
新サツマイモが出回る時期は9月から12月と言われています。
鹿児島産は秋、千葉や茨城産は冬に新サツマイモが店頭に並びます。
新サツマイモのうちに買い求めて
自分で寒さにさらさないように管理すれば発芽する率は高くなります。
販売されているさつまいもを種芋にする場合、
北海道は関東産のさつまいもは寒い時期と重なるためリスクが高いのです。
実際にスーパーと生活クラブで購入したさつまいもでも
芽が出るものと出ないものがありました。
自分で栽培したさつまいもは
春になるとほとんどすべて芽が出ます。
さつまいもの苗づくり
去年、自分でさつまいも苗を作ろうと水耕栽培で試しましたが
見事失敗に終わりました。
今年は土に植えて試してみようとプランターに植えました。
今の状態です、ぐんぐん伸びています。
48度のお湯に30分ほどさつまいもをつけてから植え付けました。
5月7日に植えたさつまいもは15日、1週間ほどで発芽しました。
これは紅あずまでスーパーで買い求めたものです。
4本植えて全て芽が出ました。
去年自分で作ったパープルスイートロードも4本植えて
全て芽が出て成長しています。
生活クラブで買った紅はるか4本。
2本は芽がでましたが後の2本は2か月ほどたちますが
芽がでる気配はありません。
紅あずまとパープルスイートロードは次から次へと新しい芽が出てきます。
それと比べると紅はるかはツルの本数が少ないです。
今までさつまいものツルを買っていました。
今年もすでに購入済みでしたが、
さつまいもを土に植えると苗が作れることを確かめられたので
来年からは本格的に自家栽培から取ったさつまいも苗を使おうと思います。
経済的な面ももちろんありますが、実際に自分で作った苗を植えてみて
購入したものと格段に違うことがわかりました。
市販苗は一度はついている葉が萎れ、
つるから新たに新葉っぱが出てくることが多いのですが、
苗を植えてもへたらずそのまま元気に育っています。
育っているツルを植える当日に切り、30分ほど日光にあてて
そのまま植えています。
水やりは翌日だけ、
後はよほどのことがないかぎりしません。