豆の中では最大サイズの黒花豆を育てよう

花豆・虎豆・シャチ豆

黒花豆がおすすめなのは

豆の中で一番大きなサイズの花豆。
栽培農家が減りお目にかかることも少なくなりました。

エンドウやモロッコ豆など、
支柱を使うつる性の豆を栽培したことがある方には
花豆、特に黒花豆はイチオシの豆です。

花豆は大きくて見栄えよく、
美味しい上に収穫後に比較的手間がかからないからです。

粒が大きな豆は取り扱いが楽な点もうれしいですね。
大豆と花豆のサイズを比較していただくと理解していただけると思います。

花豆は作る人に大きな満足感を与えてくれる不思議な魅力があります。
一度つくったらもう、間違いなくやめようなんて思わなくなりますからw

真っ黒な皮の黒花豆は、
かつて北海道の一部でひっそりと作られていましたが
手間がかかるわりに収穫量が少ない、と
農家にそっぽを向けられてしまったのです。
悲しいかな味は二の次、という訳です。

黒花豆を栽培する

ぐんぐんとツルを天に向かって伸ばして様子を見ていると
とてもすがすがしい気分になります。
一気にツルが20㎝ほども伸びることもあります。

豪快に花が咲き乱れ、はちが競って飛び回る夏。
小さな実をつけサヤが次第に大きくなり、豆がふっくらしてくる初秋。

寒さとともに茶褐色のさやになって収穫時期を迎える晩秋。
4月に苗づくりを始め10月半ばに収穫するまでの約半年、毎年花豆に楽しませてもらっています。

やっかいな支柱立てと固定作業

花豆栽培で厄介なことといえば支柱立てでしょうか。
育てるのに2mの長さが欲しいのですが、
最近は妥協していんげん豆と同じ長さ1.8mの手竹を使っています。

2mともなれば手竹を4本セットで固定するのに踏み台が必要、作業が大がかりになります。
充分に畝と畝、株の間隔を取り、育ちやすい配置にすれば、おのずと沢山実を付けて
のびのびと生育してくれます。
必ずマニュアルに書かれているようにつくらなくては、という訳ではないですよね。
作り続けていれば自分なりの工夫が生まれてきます。
自分流で自由に栽培できるようになったらしめたものです。

きゅうりの支柱とネットを使い栽培されている方もいます。
強風対策には頑丈なきゅうりのパイプ支柱の方がよさそうです。

苗を植えてツルが急激に伸びてきたら見逃さずに手竹に右巻きで巻き付けてあげます。
雨が降った翌日など、ぎゅーんとツルを伸ばして宙をさまよっていることも。
最初は軽くひもで結わえてあげると後は自然に巻きついていきます。
ツルが地面を這うようなことにならないように要注意、そうなるとつる性の豆は手ごわいです。

花豆栽培、失敗経験談

以前借りていた農園で経験したことです。

その畑はかなりの粘土質な上に痩せているやっかいな土でした。
豆は根粒菌があるから一般的にやせ地でも育つなどと言われますが…

たい肥を入れ、土壌改良のための対策を施して畝を作り花豆を植えました。
粘土質土壌の悪影響を実感したのは雨降りが続いた時です。

水がはけずにあちこちに水たまりができて、
花豆の小さな苗が次から次へと萎れていきました。
かろうじて成長した花豆も実が少なくて小さく、悲しくなりました。
少しばかりの応急土壌改良ではどうにもならない、考えが甘かったのです。

幸いなことに、少し離れた粘土質ではない畝でも花豆を栽培していたので
そちらでは順調に収穫できました。
土壌により花豆の出来不出来が大きく違うことを身をもって知った次第です。

花豆の栽培適地は冷涼な地域ですが

メキシコの高原を発祥の地とする花豆は、北海道をはじめ冷涼な地域で主に栽培されています。
開花の時期が高温になると授粉せずに花が終わってしまうようです。
温暖な地域でも推移する気温に注目し、
時期をずらして花豆を栽培している一部地域もあると聞きました。
花豆が暖地でひっそりと栽培されていたとしても、
ノウハウが広く知れ渡るなんてないでしょう、情報発信されない限り。

 

コメント

  1. よしこ より:

    花豆のトンネル支柱を立てる時に、横の列との間隔はどのくらいかわかりますか?

  2. 北の樹木 北の樹木 より:

    ごめんなさい!

    見過ごしていました。

    株間 80 ㎝、条間 80cm くらいで植え付けています。

    下記のサイトに「黒花豆の育て方」の無料商品があります。
    ご参考になれば幸いです。

    https://kitanokiki-farm.shop/